国際学会でのポスター発表
King’s College London(イギリス)で開催された The 2026 Conference of the Department of Human Resource Management & Employment Relations: Shaping the Future of Work に参加し、“Talent management and organizational performance: Examining the mediating role of human capital resources in Japanese firms” と題したポスター発表を行いました。
報告内容は、2025年11月に経営行動科学学会にて口頭発表したものをベースに、分析モデルを変更したものです。具体的には、「タレントマネジメントの実践→組織レベルの人的資本資源 (human capital resources)→営業利益」という媒介モデルを想定し、日本企業の人事部門に就業する380名から回答を得た調査データを用いて分析を行いました。分析の結果、タレントマネジメントの実践は、営業利益に直接的に正の影響を与えるとともに、組織の人的資本資源を高めることを通じて、営業利益の向上に寄与するという間接的な正の影響も与えていることが示されました。
この結果からは、タレントマネジメントの実践がどのように最終成果につながるのかというメカニズム(の一部)を「組織レベルの人的資本資源の形成」が説明する可能性が考えられます。ただし、因果関係を明確に規定するような調査デザインを用いてはいないため、やや厳密さを欠いた試論的なものであると割り引いて評価する必要はあります。今後の研究では、人的資本資源に関する研究蓄積も踏まえながら綿密な調査設計を行い、さらなる検討を進めていきたいと考えています。